搾りたての味を味わえるお酒「生酒」とは?利き酒師からその魅力を伝授!

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こんにちは!サラーリマンライターの小林です。

みなさん普段から日本酒を飲みますか?お酒といえばビールやハイボールという人は多く、それらと比べればちょっと難しい専門用語や種類の多い日本酒の世界。

その中には「生酒(なまざけ)」といわれる日本酒があるのはご存じでしょうか?非常に美味しく魅力あるお酒ですが、聞きなれない方も多いかもしれません。

そこで今回は徳山の地酒屋さん「山本屋&シャディサラダ館まどころ店」店主にして利き酒師の資格を持ってらっしゃる山本忠明さんに、その「生酒」の魅力を伝授してもらいながら、おすすめの生酒も試飲しその魅力を紹介していきます。

目次

普通の日本酒とは違う、「生酒」とは?

生酒のキホン

小林
まず生酒とはどんなお酒なのでしょうか?
山本さん
結論から言ってしまえば火入れ(低温加熱殺菌)をしていない日本酒のことを指します。そのため搾りたての新鮮な香りや味わいを楽しむことができます。
小林
ではその普通の日本酒というのは火入れをどんな感じで行うのでしょうか?
山本さん
一般的な日本酒は貯蔵時、そして出荷時に2回ほどの火入れを行います。こうすることで、お酒の中の酵母や酵素の動きを止めて、酒質が安定します。
生酒とは
加熱殺菌を施さないことで、新鮮な風味を楽しめる日本酒。

生酒の魅力

 

小林
生酒の魅力とはいったいどんな感じなのでしょうか?
山本さん
生酒の魅力とは、何と言っても「鮮度(新鮮さ)」です。言い換えるならもぎたてのフルーツ、爽やかで清々しい風味を味わうことが出来ます。
小林
他にはどのような所が魅力でしょうか?
山本さん
生酒は先ほども説明したように、火入れを行わないお酒です。そのため温度変化や空気に触れることで、味わいや香りが変質してしまいやすいデリケートな所があります。

しかし言い換えれば短時間で飲みながらも味わいの変化を楽しめる所がまた「生酒」の魅力だと言えるかもしれません。

生酒の魅力
フレッシュな風味とそして味わいの変化を体感できること。

春の生酒と夏の生酒の違い

山本さん
実は生酒にもシーズンがあって、春の生酒と夏の生酒には違いがあるのを知っていましたか?
小林
それは初耳です!どんな違いがあるのですか?
山本さん
その大きな違いは貯蔵時期です。まず春に出荷される生酒は寒造りで作られ冬場に搾られ「しぼりたて」として春に出荷されます。出来立てのフレッシュで華やかな香りとすっきりした味わいが特徴です。
小林
では夏の生酒はどんな感じなのでしょうか?
山本さん
夏場にでる生酒は、搾られた後冷蔵庫に入れられて低温で熟成されます。こうすることで新鮮さを残しつつ香味がほどよく落ち着いた味わいになります。その分お酒の個性が出てくるので淡い風味のお酒もあれば、濃い風味のお酒もあります。

そのため楽しむときには通常の冷酒よりは冷やすこと(5~10℃)おおすすめします。冷やすことで風味がシャープになり清涼感を保ったまま楽しめます。他にも酒器も小ぶりでガラス製の器で飲むとより清涼感を感じられます。

生酒の季節
春の生酒は新鮮でフレッシュ。夏の生酒はフレッシュながらも少し香味がしっかりしている。

利き酒師がおすすめする徳山産の生酒&テイスティング

 

さてここまでは生酒の説明でしたが、実際にどんな感じなのかを山本さんの解説付きでテイスティングさせていただきました!まずは徳山産の生酒3種類をご紹介します。そこに加えてお店にある相性のよいおつまみの情報も紹介していきます。

まずは普通の日本酒を試飲

山本さん
まずは生酒をテイスティングする前に、一般的な火入れをした日本酒として、原田 特別純米酒を飲んでみましょう。
小林
早速いただきます。これはこれで美味しいですね。結構ふくよかな米の風味はあるけどすこしあっさりした感じですね。

 

山本さん
そうですね。原田の日本酒は米の旨味を感じつつ、コクのある口当たりが特徴ですね。では次からは生酒を提供します。普通の日本酒との違いを捉えながら楽しんでいきましょう!

 

はつもみぢ 原田 「夏純米」特別純米 無濾過生源酒

スペック

原料米:山田錦

精米歩合:60%

アルコール度数:14度

価格:税込み1595円(720ml)

合わせるおつまみ:極上のきぬ豆腐、本さしみの湯葉 さばの水煮缶

小林
いただきます。先ほど飲んだ普通の原田と比べるとより甘さやフレッシュさを感じます。なによりも舌触りが柔らかいですね。
山本さん
そうですね。そこが生酒の大きな魅力です。柔らかい舌ざわりだからこそスッと口の中に入りやすく、アルコール度数も14度と一般的な日本酒よりも低いので非常に飲みやすい1本となってます。

他にもメロンやパイナップルを思わせる瑞々しい香りも特徴的です。

小林
お酒がそこまで得意でない人でも飲めそうですね!
テイスティングメモ

非常に柔らかい舌ざわり、アルコール度数も低いので非常にストレスなく飲める。メロンやパイナップルのフレッシュな香りが印象的。

 

山縣本店 防長鶴(番外編) 純米無濾過 生源酒 雄町60

スペック

原料米:雄町(岡山県産)

精米歩合:60%

アルコール度数:17度

価格:税込み1540円(720ml)

合わせるおつまみ:いがりぶっこ、黒豚の角煮缶、カリッキー(漬物スナック)

小林
先ほどの原田と比べると濃い風味ですが、その分米のうま味やまろ味を感じます。
山本さん
山田錦は香り高く繊細で綺麗な味わいの日本酒に仕上がりますが、雄町の日本酒はどちらかといえば芳醇でコクのある味わいが特徴です。
小林
香りは確かに山田錦の日本酒よりかは華やかではなくとも、結構フルーティーですね。でもそれ以上になんというか醤油や味噌のような濃い香りも感じます。
山本さん
それはあると思います。確かにまず最初に洋ナシやメロンを思わせる華やかな香りはしますが、日本酒は発酵して作られるものです。ですのでやはり発酵由来の香りも深く探ると感じられると思います。

そして山縣本店は日本酒の造り方に

面白い特徴があって、お酒を搾って瓶に詰めたあと蔵の中でゆっくりと熟成させることによって、美味しい日本酒に仕上げています

小林
そうなんですか!?
山本さん
はい!小笠原杜氏によると、山縣本店のお酒は、その方が味わいが深まり美味しくなるそうです。
テイスティングメモ

香りは洋ナシやメロンを彷彿とさせる華やかさと、味噌や醤油といった発酵食品由来の深みを兼ね備えている。米の芳醇でコクのある味わいが特徴。

中島屋酒造場 寿 純米吟醸 西都の雫 生酒

スペック

原料米:西都の雫75% 山田錦25%

精米歩合:55%

アルコール度数:16度

価格:税込み1595円(720ml)

合わせるおつまみ:鳥皮の味噌煮、鯖の味噌煮、鯨大和煮缶

小林
テイスティングでもなんでもないですが、コレ一番好きです(笑)そして甘くて濃い風味ですね。香りもすごく華やかな印象です。
山本さん
確かに白桃と綿あめを連想させる華やかさと、米の旨味とジューシーな甘みが印象的な風味と思います。つまり濃くて甘いわけですが、ただベタな甘みでしつこくない所がこの寿の魅力です
小林
確かに!ここまで濃いのにくどさを感じませんね。
山本さん
そうなんです。中島屋の日本酒はこのうま味や甘みに対する酸味のバランスが非常に優れた日本酒を造られます。イメージとしては米の旨味を閉じ込めるかのような酸の輪郭でまとめているような感じです。
テイスティングメモ

甘く濃い、ジューシーな風味。そして香りは上品で華やか。それでいて酸味が程よくあるのでクどさを感じない。

 

山本屋で手に入る県外産の生酒

ここまでは徳山産の生酒をテイスティングさせてもらいつつ紹介しました。さらに山本屋さんだからこそ手に入れることのできる県外産の生酒も紹介していただきました。ここからは山本さんのテイスティングコメントのみで、その味をお伝えします。

木下酒造 玉川 アイスブレーカー 純米吟醸無濾過生源酒

スペック

原料米:日本晴(滋賀県産)

精米歩合:60%

アルコール度数:17~18度

価格:税込み1210円(500ml)

合わせるおつまみ:たこわさび レモン缶広島カキ くじらの和ヒージョ

産地:京都府京丹後市

小林
清涼感のあるラベルデザインですが、これはどんな日本酒なのでしょうか?
山本さん
イギリス人杜氏の「フィリップ・ハーパー氏」が醸す夏限定の生酒です。このお酒の最大の特徴はなんといってもロック(氷を入れる飲み方)で美味しい生酒という所です!
小林
ロックで美味しい日本酒があるのですね!でもそれで味が薄まったりはしないのでしょうか?
山本さん
そもそもこのアイスブレーカーはとても甘くて濃い風味ですので、氷を入れても味がぼやけないのです。独特の酸味やうま味を氷の解け具合にしやがって変化を感じられる所が、この生酒の最大の魅力になっています。

中野酒造 裏ちえびじん 番外編 純米吟醸生酒 おりからみ

スペック

原料米:山田錦(大分県産)

精米歩合:60%

アルコール度数:16度

価格:税込み1760円(720ml)

合わせるおつまみ:湯葉寄せとうふ 鳥皮の味噌煮缶 たこわさび

産地:大分県杵築市

小林
すごくマニアックそうな名前とラベルですが、こちらはまたどんなお酒なのでしょうか?
山本さん

これは蔵元さんにとってのチャレンジ酒というコンセプトで、毎年酵母や仕込みを変えて醸される限定酒です。

モンドセレクション3年連続金賞に輝く仕込み水を使用し、ジューシーで滑らかな口当たりが印象的です。ラムネや綿菓子のような香り、心地よい酸味とガス感伴った上品な甘みが広がり、後味を爽快に感じさせてくれます。

生酒を飲んだライターの感想

小林
ご馳走様でした!どれもとても美味しいお酒でした!
山本さん
それはよかったです!やはり生酒の共通の魅力として、口当たりの柔らかさやのど越しの良さ、そして新鮮さを分かっていただけたかなと思います。
小林
そうですね。確かに普通の日本酒はもうちょっと角ばったような印象がありますが、生酒はとてもフレッシュかつ舌ざわりが柔らかい、というのが特徴かなと思いました。

 

山本屋&シャディサラダ館まどころ店 店主紹介

今回、生酒を紹介していただいた山本屋店主の山本忠明さん。

利き酒師として日本酒の魅力を世間に伝える活動に取り組み、講座なども開かれています。わかりやすい味わいの表現に、専門知識も丁寧に説明していただきました。

山本屋では日本酒だけでなく合わせるおつまみにギフトセット、焼酎とワインも取り扱っています。大切な人へのギフトやお酒を届けるときは是非利用してみてください!

〒746-0012 山口県周南市政所3-10-13
TEL 0834-62-2041
FAX 0834-62-4810
営業時間:AM9:00〜PM7:30
定休日:毎週木曜日

まとめ

 

いかがだったでしょうか?

なかなか聞きなれない生酒のお話でしたが、少しでもその魅力が伝わればなと思います。山本屋さんで日本酒を買うとき何を買えばよいか迷ってしまう、そんな人こそ利き酒師の山本さんに質問をしてみれば、自分好みの日本酒や生酒が見つかるかもしれません。

生酒のまとめ

・生酒とは火入れ処理をしていない日本酒。

・そのため空気や温度による風味の変化が激しいので、冷蔵保存が必須。

・火を入れてない分非常にフレッシュ、新鮮な香りと風味を楽しめる。

・酒の質感が柔らかくのど越しも良いので、飲むときのストレスが非常に少ない。

 

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この記事を書いた人

食品関係の企業に勤務している周南市在住のサラリーマン兼ライターです。趣味は酒とグルメです!

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